保証人による主債務の時効の援用
消滅時効の効力を発生させるためには時効の援用が必要ですが、保証人は、自らの保証債務について時効を援用できるだけでなく、主債務について消滅時効を援用することもできます。たとえば、Aさんがお金を借りるにあたり、Bさんが保証人となった場合、Aさんと貸主との間には金銭消費貸借契約が、Bさんと貸主との間には保証契約が成立します。これらはそれぞれ別個の契約です。Aさんの貸金返還債務が消滅時効にかかっていたとしても、Aさん自身が時効を援用していない場合には、その債務は消滅しません。そのため、Bさんは保証人として貸主から請求を受ける可能性があります。このような場合、BさんはAさんの主債務について消滅時効を援用することが考えられます。主債務が消滅すれば、保証債務はその付従性により消滅します。したがって、Bさんは保証人としての支払義務を免れることになります。もっとも、Bさん自身の保証債務について消滅時効が完成している場合には、その時効を援用することも可能です。いずれの方法によっても請求を免れることができますが、主債務の時効は完成している一方で、保証債務の時効はまだ完成していないという場合もあり得ます。そのため、保証人が主債務の消滅時効を援用できることが、重要な意味を持つことがあります。保証人として請求を受けている方は、弁護士に相談してみるとよいかもしれません。


